先日は淡路の現場の中間検査。
建築業界ではない方には分かりにくいでしょうが、家を建てる時、途中で中間 検査というのがはいることが多いです。
多いですと表現したのは、一定の基準で中間検査対象か否か、判定が行われる からです。
この検査は、木造住宅の場合、骨組みが立ち上がって、屋根の下地がふきおわ った頃に行われます。主な検査の対象は、ちゃんと筋交いが設計通り入ってい るか、金物が設計通りに使ってあるかどうか、耐力壁が設計通りに入っている かといった所です。
この金物、地震でばたばたと木造住宅が倒れるのに業を煮やした国土交通省 が、告示という形で指導しています。木造住宅というものは、昔は棟梁の経験 一つで建てられてきたもの、そんなに規制は厳しくありませんでした。金物に ついても、告示が出たのはそう古いことではありません。
この金物の使用に関しては賛否両論があります。
一つは、木造建築は本来柔軟に動いてこそ、その耐久力を発揮するものだとい う考え。地震に対してもしなやかに柳のように受け流してこそ木造建築だとい う考えです。もう一つは、そうはいっても、被害が一杯出ているし、そんなに 柔らかに対応できる建築ばかりじゃないから、金物でがちがちに固めてしま え、という考えです。いまの国土交通省の考えは後者に基づくと考えられま す。(私の理解が間違っているかもしれませんので、その時は誰か指摘して下 さい。)
後者の考えに立つ時、一番問題になるのは文化財的建築物。もちろん、国宝・ 重文・その他県や市の指定文化財は法の緩和がありますから、問題は少ないで す。
しかし、残す価値のあるものはそれだけではありません。登録文化財なん ていうのは、大して保護されません。そうなると、修復の時、金物を使うか使 わないか、問題となります。
私には、まだはっきりとした判断はできません。しかし法を守らないと建物が 建てられないのは事実です。
中間検査の話から、木造金物の話に飛んでしまいました。この話題はもうちょ っと奥が深そうですね。
誰かよく知っている人がおられましたらコメント下さい。若手ネットのDr.フ ランキーさんなんか、一言コメント頂けませんか。あさみ編集長のコメントも 期待したい所ですね。
丘の下から見上げると、こんなに出来上がってきました。