東日本大震災の影響よる福島第一原発の放射能漏れの話が今だ終息しません。
有効な対策をしているのか、はたまた有効な手段はそもそもあるのか、情報に振り回されがちになっていまいます。
今まで原発は「安全」と言う言葉にまるめこまれ、詳しく知ろうとせずに生活してきたか身に染みます。
現状を打開するのが第一なのは当然ですが、今後の原子力発電の動向についての議論も各地で行われています。
脱原発か、続原発か。
そのなかで次世代の原子力発電として注目されている「トリウム原子力発電」と言うものがあります。
参考: 「ウランからトリウムヘ-世界の核燃料戦略を読む」
「次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電4 炉の構造におけるウラン原発炉とトリウム 溶融塩炉の比較」
日本のニュースでは何故かあまり耳にしません。
ウランではなく同じく放射性元素のトリウムを燃料にした原子力発電です。
ウランを燃料とした原子力発電に比べ
・経済性・効率性が良い
・システムが違うためすぐに止められる
・埋蔵量が豊富
・プルトニウムを含む有害な放射性廃棄物がほとんどでない
などさまざまな利点があり、約50年ほど前から注目されていました。
いいことだらけなのに、なぜ表舞台に出てこなかったと言うと、4つめの利点のプルトニウムが出ないということが原因と考えられています。
核兵器にはプルトニウムが必要です、ウラン式の原子力発電で出たプルトニウムを使用すれば効率がよかったのでしょう。
核兵器競争や軍事産業の裏で黙殺されたのかもしれませんね。
しかし、トリウム原子力発電はプルトニウムは出ませんが、他の放射性廃棄物は出ます。(ウラン型の1.3倍という見解も)
放射線はバランスを取り戻すためものです。ただそれが生物にとって危険なだけ...
結局、自然界のバランスをいじくり、効率よく膨大なエネルギーを得ているという違和感を改めて考えなおさなければなりません。