日時計デザイン
芦屋のT様邸の中庭に面する壁は屋根の棟が高く、寝室の掃き出し窓の上に広い「おでこ」があるのでアクセントになる装飾をつければ道からも見えますし、中庭に入るときに出迎えてくれる感じになります。
壁が南東を向いていますので、日時計を作ろうと考えました。日時計であれば装飾としてだけでなく実用的ですし、デジタルの世界に暮らしている私たちに空を見上げることを思い出させてくれれば良いなと思いました。
毎日、太陽は空に昇っていきますが、私たちにとっては当たり前すぎて、感謝することを考えたことも無いでしょう。
日時計は、何世紀も前から一日の流れを計るために作られていました。
色んな種類の日時計がありますがヨーロッパで一番一般的なのは壁面についている日時計です。
日時計の真ん中に金属製の針が設置してあり、予め壁に描かれているグリッドに落ちる影の向きが、時間を知る手掛かりとなります。季節によって、影の長さが変わるところも季節の移ろいが感じられて風情があるのです。
もちろん、場所によって、壁の向きによってグリッドの計算式は変わります。幸いに、パソコンで簡単に計算できるソフトが有りますのでアッという間に絵と針の形状の計算ができます。
施主様はアーティストですので、デザインを考えていただきました。
今回の日時計は丸くないので、フォトショップで絵を配置しなおしました。
実際に壁に描いたら、こんな感じになります。
合成写真で施主様に確認していただきました。