飛行機の組み立て

イタリア館の展示室の天井から釣ってある飛行機は、1920年にローマから東京へ飛来した飛行機のレプリカです。パビリオンに設置されたこの展示物は、イタリアと日本の友好と、輝かしく感動的な物語を称えるものです。
105年前に、ローマ・東京間飛行は、1920年2月14日から5月31日まで、ユーラシア大陸を横断するイタリアの長距離飛行遠征でした。この遠征は、イタリアの詩人ガブリエーレ・ダンヌンツィオと下井春吉によって組織され、飛行士グイド・マシエロとアルトゥーロ・フェラリン、そしてそれぞれの技術者によって成し遂げられました。
当初の計画では11機の航空機が計画されていましたが、最終的に日本の首都へ飛行機のみで到達できたのはフェラリンと彼の技術者だけで、飛行時間は合計112時間、経由地は35回でした。マシエロとパートナーが率いるもう1機の飛行機は、デリーとカルカッタ間を鉄道で、広州と上海間を船で飛行しました。他の乗組員は全員、旅を完遂できませんでした。
韓国での最後の寄港後、フェラリンは5月30日に大阪に到着し、全市民の歓迎を受けました。
翌日、代々木公園に着陸したフェラリンは、旅の最終目的地である東京に到着しました。東京では、これまでの寄港地で迎えてくれたいつもの群衆に加え、皇太子裕仁親王と貞明皇后から侍の刀を贈られる栄誉に浴しました。木と紙で作られたこの飛行機は、1993年まで東京帝国博物館に展示されていました。
大きな箱三つで運ばれて、プラモデルのキットのような組み立ては簡単でしたが、つり込み作業はドキドキさせる冒険でした。
まずはこの段階に来るまで、数か月間協議がありました。責任の範囲の取り決め、取付方法の検討、構造計算などを重ねて、やっとこの日が来ました。
大屋根のトラスに金物を取り付けてから、リモコン式のウインチ8か所を使って、順番に機械を可動しながら安全に飛行機と取付金物の距離を縮めました。
木製なので、天井と調和を取りながら、よく見てみると大変迫力のある、イタリアと日本の友情のシンボルです。
イタリア館の竣工写真は こちら 🎈