イタリア館のうらばなし-1-

イタリア館にてミケランジェロの彫刻、”キリストの復活”が見学できます。
こちらは1514〜16年に制作された、十字架を抱えたキリストの2メートルほどの立像です。
展示物をより楽しめる裏話、ここでお1つどうですか?
実はこちらの彫刻は、ミケランジェロが作った不完全な彫刻です。
そのためイタリアではマスターピースとはされておらず、大々的な大衆の場での展示はないのです。
ミケランジェロは大理石を使って彫刻の制作をしている途中であることに気が付きました。
顔の製作途中の事です。左頬のあたりに亀裂が・・・!
展示されている彫刻の左頬を見てみてください。そこには確かに黒っぽいヒビの様なものが存在し、正面からではわかりづらいのですが、角度を変えてみるとそこには確かにヒビの様なものが。
そして、なんだか顔と胴体がアンバランスな様な・・・
顔の大きさの割にお尻や下半身のほうが大きく感じるのは気のせいでしょうか?
ここからは想像半分になりますが、せっかくここまで作ったのだから形にはしようという様な思いで、半ば強引に完成させたのかな?
いくら代表的な作家でも、創り出したものが必ず完璧にはなるとは限らない。
そこに必ず100パーセントの保証はない、という事実が、よりリアルで本物を感じられる作品です。
イタリア館のワークスも要チェックです🍕